闇夜に浮かぶ春。

今の時期。
毎日利用してる中野駅の付近はピンク色の提灯が闇夜に灯されます。
毎年の桜祭りです
近くの哲学堂公園まで続く桜並木は見事なもので。
毎年春には見上げるのがいつの頃からの習慣になりつつ。

昨年は震災の影響で、祭り自体は中止となったのだけれど。
変わらず桜は咲き誇っておりました。
今年は無事お祭りも開催とのことで、しばし賑やかになりそうな。

「桜」は自分にとって特別な意味合いを感じる。
あの時見上げた桜を思い出すからかな。
見事なまでに１年のめぐる季節を感じさせる。

嗚呼、１年経ったんだなぁーって。


思い出すのも辛い過去とかって。
誰にでもあるもので。
自分にも人並みにそういうものがあるけれど。
忘れられないものもあるけれど。
でも、あの頃の痛み、思い出すそれはだんだんに薄らいでいくのだなぁと。
囚われていた心はいつしか放たれて。
そうやって人はある種「忘れる」ことで、前を向いて生きられるのだと。
そう思う。

「痛み」や「哀しみ」は薄らぐ。
まぁ、それと「憎しみ」を「許す」ことは別問題だけれども。

とね。
つい先日９．１１で亡くなった方の家族の話をテレビで見て思った。
哀しみや痛みは和らぎ。
それでも、許せないものは許せないよね。
理不尽なカタチで消えてしまった大切な命を。
忘れることなんてできないもの。


めぐる季節。
闇夜に浮かぶ提灯は、そこに１年ぶりの春を思い出させる。

薄れゆく想い。
消えゆく痛み。
穏やかで温かな時間の幸せ。

すべてひっくるめて。
嗚呼、春だなぁ。


あれから１年。
あれから２年。
あれから・・・と、年を重ねていく。
思えば思うほどこれまで何年の春を越えてきたのか。

しみじみしつつ。
今年も家族で近所の公園にお花見に行く予定です